ポッケにしのばせ文庫本!

一度読んでみたいと思い続けて時は経ち。
終にようやく読んでみましたこの作品!

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

ずっと前から気になって気になって、
でもなんだか癪で(よくわかりませんが、なんでか癪なのでした)、
読まずにいたこの本。
本屋さんふフラリと寄った際に文庫化されているのを発見し、
よし、これもなにかのご縁!読みましょうそうしましょう!という次第で読んでみたわけでございます。


電車の中の愛読書としてここ数日間はかかりっきりで愛読。


最初は、まどろっこしい独特な文体や、遠回りな表現、耳に慣れぬ古風な日本語にとっつきにくさというものを感じ、なかなか苦戦を強いられました。
日本近代文学離れをしている私ですからなおのこと!

うーん、読みづらい・・・
私には合わぬ作品なのかしらん;;

なーんて思っていたんだけれどもスットコドッコイ、
読んでいくうちに、スイスイヒョイヒョイ引きこまれていく私がおりましたとさ。


ニヤニヤもとい、ニコニコしながら読書しました。
中村祐介氏の描く表紙も可愛いです。


とにもかくにも、主人公が恋する相手である黒髪の乙女があまりに可愛らしくて、
わっひゃーーーーーーーーってかんじです。
天然とは罪なこと!恐ろしい子
という感じもいたしますが、心ほくほくの1冊になりました。
なかば悪意無きストーカーと化する主人公であるところの“先輩”♂も、少しすごく滑稽でなのに一途で好感が持てる・・気がします。わたしはすきです。

巻末の、羽海野チカの解説モドキも楽しいです。

どこまでも暴走する己のロマンチック・エンジンをとどめようがなく、やがて私はあまりの恥ずかしさに鼻から血を噴いた。恥を知れ。しかるのち死ね。

法学部へ入ったところで、ふたたび彼女の噂を耳にした。緋鯉を背負った小柄な女性が、詭弁論部の主催する「ごはん原理主義者VSパン食連合」の討論会に紛れ込み、「ビスコを食べればよいのです!」と主張して、会場に一石を投じたという。